【最新版】スワーヴリチャード産駒の特徴と評価|成績・傾向・活躍馬と一口出資の考え方

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はじめに

スワーヴリチャードは、2018年の大阪杯と2019年のジャパンカップを制したハーツクライ産駒です。種牡馬としては、初年度産駒からレガレイラ(2024年 有馬記念)アーバンシック(2024年 菊花賞)という2頭のGI馬を出し、種付料が200万円から1,500万円へ一気に跳ね上がりました。

ただし2026年8月時点の数字を見ると、話はそう単純ではありません。本記事では、現役時代の実績・種付料の推移・産駒の成績データ・活躍馬・各クラブの募集状況までをまとめています。募集年度に関係なく使えるよう、データは定期的に更新していきます。

現役時代の戦績と評価

スワーヴリチャードの競走成績は通算19戦6勝、収得賞金8億9,132万円。GIは2018年の大阪杯と2019年のジャパンカップを制しています。ここでは、デビューから引退までを1年ずつ追っていきます。

デビューまで — セレクトセールで1億5,500万円

2014年3月10日、北海道安平町のノーザンファームで誕生。父ハーツクライ×母ピラミマ(母父Unbridled’s Song)という配合です。同年のセレクトセール当歳市場に上場され、株式会社MMB代表・竹内啓安氏が1億5,500万円(税別/税込1億6,740万円)で落札しました。管理は庄野靖志厩舎(栗東)です。

2歳(2016年)— 3戦1勝、デビュー戦はハナ差の2着

日付レース距離人気着順鞍上
2016/09/112歳新馬(阪神)芝20001人気2着四位洋文
2016/10/022歳未勝利芝20001人気1着(-0.2)四位洋文
2016/11/19東京スポーツ杯2歳S(GIII)芝18004人気2着四位洋文

9月11日、阪神の芝2000mでデビュー。1番人気に推されながらハナ差の2着という悔しい初戦でした。次走の未勝利戦は0.2秒差で快勝。3戦目の東京スポーツ杯2歳ステークスでは、ゴール手前で交わされて2着に敗れています。勝ち星は1つですが、いきなり重賞で2着に来る素材の高さは示していました。

3歳(2017年)— ダービー2着。世代の中心にいた1年

日付レース距離人気着順鞍上
2017/02/12共同通信杯(GIII)芝18002人気1着(-0.4)四位洋文
2017/04/16皐月賞(GI)芝20002人気6着四位洋文
2017/05/28東京優駿・日本ダービー(GI)芝24003人気2着四位洋文
2017/11/05アルゼンチン共和国杯(GII)芝25001人気1着(-0.4)M.デムーロ
2017/12/24有馬記念(GI)芝25002人気4着M.デムーロ

年明けの共同通信杯を2馬身半差の完勝でクラシック戦線に名乗りを上げます。ところが本番の皐月賞は2番人気で6着。巻き返しを期した日本ダービーでは、スローペースで早めに抜け出したレイデオロを捉えきれず2着でした。

秋は始動戦のアルゼンチン共和国杯を古馬相手に快勝。勢いに乗って挑んだ有馬記念は4着に終わりました。なおこのレースでは、鞍上のM.デムーロ騎手が進路妨害により騎乗停止処分を受けています。5戦2勝。GIタイトルには届かなかったものの、世代トップクラスであることは証明した1年でした。

4歳(2018年)— 大阪杯でGI初制覇

日付レース距離人気着順鞍上
2018/03/11金鯱賞(GII)芝20001人気1着(-0.1)M.デムーロ
2018/04/01大阪杯(GI)芝20001人気1着(-0.1)M.デムーロ
2018/06/03安田記念(GI)芝16001人気3着M.デムーロ
2018/10/28天皇賞(秋)(GI)芝20001人気10着M.デムーロ
2018/11/25ジャパンカップ(GI)芝24002人気3着M.デムーロ

始動戦の金鯱賞を半馬身差で制し、続く大阪杯でついにGI初制覇。1番人気に応えた勝利でした。

その後は苦しみます。マイルに矛先を向けた安田記念は1番人気で3着。秋初戦の天皇賞(秋)ではスタートで隣の馬に寄られて最後方まで下げる不利を受け、10着に大敗しました。続くジャパンカップは3着ながら、当時の日本レコード決着に僅差で加わっています。5戦2勝。GI馬になった一方で、勝ち切れない4歳シーズンでもありました。

5歳(2019年)— ジャパンカップで有終の美

日付レース距離人気着順鞍上
2019/02/24中山記念(GII)芝18004人気4着M.デムーロ
2019/03/30ドバイシーマクラシック(GI)芝24103人気3着J.モレイラ
2019/06/23宝塚記念(GI)芝22006人気3着M.デムーロ
2019/10/27天皇賞(秋)(GI)芝20005人気7着横山典弘
2019/11/24ジャパンカップ(GI)芝24003人気1着(-0.1)O.マーフィー
2019/12/22有馬記念(GI)芝25005人気12着O.マーフィー

中山記念4着、ドバイシーマクラシック3着、宝塚記念3着、天皇賞(秋)7着。前半戦は掲示板は確保するものの勝ち切れない競馬が続き、人気も5〜6番人気まで落ちていました。

そこで迎えたジャパンカップ。鞍上をO.マーフィー騎手に替えて臨んだ一戦で、2年ぶりのGI制覇を果たします。マーフィー騎手にとっても初のジャパンカップ勝利でした。引退レースとなった有馬記念は12着。マーフィー騎手は「残り800メートルで歩様がおかしくなってしまいました」とコメントしています。

引退 — 2020年1月28日

2020年1月28日、現役引退が発表されました。庄野靖志調教師は有馬記念について「残り800メートルでマーフィーが違和感を覚えて無理をしませんでした。レース後、右飛節に腫れと痛みが出始めました」と説明しています。無理に現役を続けず、状態が悪化する前に種牡馬入りする判断でした。

年齢成績その年の主な結果
2歳(2016年)3戦1勝東京スポーツ杯2歳S(GIII)2着
3歳(2017年)5戦2勝共同通信杯(GIII)1着、日本ダービー2着、アルゼンチン共和国杯(GII)1着
4歳(2018年)5戦2勝大阪杯(GI)1着、金鯱賞(GII)1着
5歳(2019年)6戦1勝ジャパンカップ(GI)1着、ドバイシーマC3着、宝塚記念3着
通算19戦6勝GI 2勝/収得賞金8億9,132万円

年齢別に並べると、2歳から5歳まで毎年勝ち星を挙げ、4歳と5歳で1つずつGIを獲ったという、息の長いキャリアだったことが分かります。距離も1600mから2500mまで走っており、この幅広さは産駒の傾向にもつながっています。

種牡馬入りの背景と初年度の評価

引退後は社台スタリオンステーション(北海道安平町早来)で種牡馬入りし、2020年から供用が始まりました。

初年度種付料200万円は、なぜ控えめだったのか

GI 2勝・収得賞金8億9,132万円という実績に対し、初年度の種付料は200万円。決して高くない設定でした。当時はすでに父ハーツクライの後継種牡馬が数多く供用されており、種牡馬市場での希少性という点では強い立場ではなかったためです。そのぶん生産者側からすれば「試しに付けてみる」価格帯だったとも言えます。

2023年 — ファーストシーズンサイアーチャンピオン

その評価を一変させたのが初年度産駒です。2023年、スワーヴリチャードは総合およびJRAのファーストシーズンサイアー(新種牡馬)チャンピオンに輝きました。初年度産駒からレガレイラとアーバンシックという2頭のGI馬が出たことで、市場の評価は一気に反転します。この結果を受けて、供用5年目の2024年に種付料は1,500万円へ、実に7.5倍に引き上げられました。

種付け料と種付け頭数の推移

年度供用年数種付料種付頭数
2020年1年目200万円123頭
2021年2年目200万円94頭
2022年3年目200万円81頭
2023年4年目200万円90頭
2024年5年目1,500万円150頭
2025年6年目1,500万円112頭
2026年7年目1,200万円

2024年の1,500万円は、初年度産駒の活躍を受けた強気の設定でした。頭数も150頭まで伸びています。ただし2026年は1,200万円へ減額されました。次の章で見る産駒成績の推移と、この減額はきれいに連動しています。

スワーヴリチャード産駒の最新成績データ

種牡馬としての現在地を数字で確認します。データは2026年8月時点のもので、随時更新していきます。

JRAでの産駒成績(2026年8月16日現在)

項目累計2026年2025年2024年
出走頭数196頭99頭122頭112頭
勝馬頭数62頭14頭31頭25頭
勝馬率31.6%14.1%25.4%22.3%
出走 / 勝利1,329戦111勝320戦16勝443戦37勝415戦33勝
967戦86勝
ダート348戦24勝
重賞78戦10勝11戦1勝25戦2勝32戦5勝
EI(賞金効率)1.120.671.082.00
入着賞金31億3,149万円3億6,163万円8億7,874万円14億8,848万円
平均勝ち距離(芝)1,773m1,778m1,746m1,864m
種牡馬ランキング39位22位12位

2024年が明確なピークです。EI 2.00、リーディング12位、入着賞金14億8,848万円。ここからの推移が問題で、2025年はEI 1.08・22位、2026年はEI 0.67・39位まで下がっています。2026年はまだシーズン途中とはいえ、EIが全出走馬平均の1.00を大きく割り込んでいるのは無視できない数字です。

一方で累計の勝馬率31.6%、累計EI 1.12という数字自体は悪くありません。「一時期の爆発力は失われたが、平均以上ではある」というのが2026年夏時点の正確な立ち位置です。

スワーヴリチャード産駒の主な活躍馬

馬名母父戦績賞金主な勝鞍馬主
レガレイラハービンジャー13戦5勝9億1,063万円GI3勝:2023年 ホープフルS、2024年 有馬記念、2025年 エリザベス女王杯サンデーレーシング
アーバンシックハービンジャー13戦4勝3億9,761万円2024年 菊花賞(GI)シルクレーシング
コラソンビートオルフェーヴル16戦3勝1億525万円2023年 京王杯2歳S(GII)ラフィアン
スウィープフィートディープスカイ11戦2勝9,386万円2024年 チューリップ賞(GII)YGGホースクラブ
サブマリーナBernardini12戦4勝9,283万円2025年 難波S(3勝クラス)NICKS
アドマイヤベルNumerous7戦2勝7,108万円2024年 フローラS(GII)近藤旬子
レディネスShamardal9戦3勝6,763万円2025年 プリンシパルS(L)安原浩司

この表でいちばん重要なのは、GI馬2頭がどちらも母父ハービンジャーだという点です。とくにレガレイラはホープフルS・有馬記念・エリザベス女王杯とGIを3勝しており、牝馬でありながら牡馬相手の中山GIを2つ制しました。しかも2頭ともクラブ馬(サンデーレーシング/シルクレーシング)。偶然で片づけるには揃いすぎており、配合を見るときの最初のチェックポイントになります。

データから見えてきた産駒の傾向

  • 芝が主体、ダートも一応こなす…累計で芝967戦86勝(勝率8.9%)に対し、ダートは348戦24勝(同6.9%)。芝寄りですが、エピファネイア産駒のような極端な差ではありません
  • 中距離が中心…平均勝ち距離は芝1,773m。父自身が1800〜2500mで結果を出したタイプで、産駒もその範囲に収まっています
  • 母父ハービンジャーが鍵…GI馬2頭が同じ配合パターン。欧州型のスタミナを足すと大物が出やすい可能性があります
  • 年による振れが大きい…EIは0.67〜2.00の間で動いています。安定して稼ぐタイプではありません
  • 牝馬が強い…賞金上位7頭のうち4頭が牝馬。レガレイラは牝馬でありながら有馬記念を制しました

スワーヴリチャード産駒は「終わった」のか

種付料が1,500万円から1,200万円へ下がり、リーディングも12位から39位まで落ちました。この動きをどう読むかを整理します。

Q. 成績が落ちているのは事実か

A. 事実です。EIは2024年の2.00から2025年1.08、2026年0.67へ。入着賞金も14億8,848万円 → 8億7,874万円 → 3億6,163万円と、2年連続で減っています。リーディングは12位 → 22位 → 39位。数字は一貫して下向きです。

Q. なぜ落ちたのか

A. レガレイラとアーバンシックという2頭の存在が大きすぎたからだと考えるのが自然です。2024年の入着賞金14億8,848万円のうち、この2頭だけで相当な割合を占めています。突出した2頭が引退・故障・不振になれば、全体の数字はそのぶん下がります。産駒の平均的な質が急落したというより、牽引役がいなくなったという見方のほうが実態に近いでしょう。

Q. 一口出資ではどう考えるべきか

A. 「安くなった大物候補」として見る局面です。累計の勝馬率31.6%は上位種牡馬(キズナ50.3%、エピファネイア42.0%)より低く、勝ち上がりの確度を求める種牡馬ではありません。一方で累計EI 1.12が示すとおり、走る馬はきちんと稼ぎます。評価が下がって募集価格が落ち着いているいまは、母父の配合で狙いを絞れる人にとってはむしろ好機と言えます。

社台・サンデー・シルクの募集馬(2026年度募集・2025年産)

当ブログでは社台サラブレッドクラブ・サンデーサラブレッドクラブ・シルクホースクラブの3クラブを中心に募集馬を見ています。スワーヴリチャード産駒の3クラブでの募集は社台2頭・サンデー5頭・シルク4頭です(2026年8月時点)。

社台サラブレッドクラブ(2頭)

募集馬母父生年月日生産牧場予定厩舎募集総額一口価格
ゴジップガールの2025Dynaformer3/9生社台ファーム上原佑紀4000万円100万円
セウラサーリの2025オルフェーヴル4/1生白老ファーム林徹3000万円75万円

サンデーサラブレッドクラブ(5頭)

No.募集馬母父生年月日生産牧場予定厩舎募集総額一口価格
13サルファーコスモスの2025キングカメハメハ1/5生ノーザンファーム栗田徹6000万円150万円
14モアナアネラの2025キングカメハメハ2/13生ノーザンファーム蛯名正義6000万円150万円
15リトミカメンテの2025オルフェーヴル1/26生白老ファーム菊沢隆徳2800万円70万円
16インフィナイトの2025モーリス2/19生ノーザンファーム林徹4000万円100万円
62ドバイマジェスティの2025Essence of Dubai3/28生ノーザンファーム吉岡辰弥6000万円150万円

各馬の見立てはサンデーレーシング募集馬ツアーまとめ①No.1〜20④No.61〜80で1頭ずつ取り上げています。

シルクホースクラブ(4頭)

No.募集馬母父予定厩舎生産牧場一口価格
23ドナウデルタの25ロードカナロア林徹ノーザンF¥130,000
24シーヴの25Mineshaft中舘英二ノーザンF¥100,000
66イスパニダの25Pure Prize高野友和ノーザンF¥120,000
67ドリームローパーの25Lope de Vega松下武士ノーザンF¥140,000

募集馬の一覧はシルクホースクラブ募集馬一覧に、各馬の見立てはシルクレーシング募集馬ツアーまとめ②No.21〜43④No.64〜82にまとめています。

そのほかのクラブ(13頭)

クラブ募集馬母父一口価格予定厩舎
キャロットCレッドティーの2025Sakhee15万
キャロットCマラコスタムブラダの2025Lizard Island15万
キャロットCエルカスティージョの2025ロードカナロア11.5万
G1TCワンダーオブリップスの2025Champs Elysees75万田中克典
東京TCインデリブルの2025Tiznow7万友道康夫
ユニオンOCウェイトゥヴェルサイユの2025Tizway8万藤原英昭
Bloomingストロベリームーンの2025キンシャサノキセキ11万田中博康
Bloomingオパールムーンの2025ヴィクトワールピサ9.6万木村哲也
Bloomingオピュレンスの2025Giant’s Causeway9.2万友道康夫
Bloomingスノームーンの2025ドゥラメンテ5.6万大竹正博
Bloomingクイーンカピオラニの2025オルフェーヴル5万池江泰寿
Bloomingピコデモンターニャの2025モーリス5万四位洋文
Bloomingパーラーギターの2025ディープインパクト4万庄野靖志

※募集頭数・価格は一口馬主DBおよび各クラブの募集資料をもとに、2026年8月時点で確認できた内容です。最新の募集状況は各クラブの公式サイトでご確認ください。

出資判断のヒントとまとめ

  • 数字の現在地…累計勝馬率31.6%・累計EI 1.12。2024年をピークに下降中で、2026年はEI 0.67・リーディング39位
  • 狙うなら母父…GI馬2頭(レガレイラ・アーバンシック)はいずれも母父ハービンジャー。欧州型スタミナとの組み合わせが最有力
  • 適性…芝の中距離が中心。平均勝ち距離は芝1,773m。ダートも1割弱の勝率でこなす
  • 価格…種付料は1,500万円から1,200万円へ減額。評価が落ち着いたぶん、募集価格でも狙いやすくなる可能性があります
  • 向いている人…勝ち上がりの確度より、配合で大物を狙いたい人

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