【最新版】マインドユアビスケッツ産駒の特徴と評価|成績・傾向・活躍馬と一口出資の考え方

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目次

はじめに

マインドユアビスケッツは、ドバイゴールデンシャヒーン(GI)を2017年・2018年と連覇したアメリカ生まれのダート短距離馬です。2019年から社台スタリオンステーションで供用され、日本のダート戦線に多くの産駒を送り出しました。

そして2026年6月、種付け後に体調が急変し、13歳で急死しました。これにより2026年度に募集されている2025年産は、彼の残された数少ない世代のひとつということになります。本記事では現役時代の来歴を1年ずつ追ったうえで、種牡馬入りの経緯・産駒データ・各クラブの募集馬までをまとめます。

現役時代の戦績と評価

マインドユアビスケッツの競走成績は通算25戦8勝、獲得賞金427万9,566ドル。ニューヨーク州産馬としては歴代最高の獲得賞金を記録しました。

※海外馬のため、日本のデータベースには全戦績が収録されていません。以下の表は重賞を中心とした主な出走歴です。

デビューまで — ニューヨーク州の生産馬

2013年3月15日、アメリカ・ニューヨーク州のジャンピング・ジャック・レーシング社で誕生。父ポッシー(Posse/Deputy Minister系)、母ジャズメイン(Jazzmane、母父Toccet)という、日本ではなじみの薄い血統です。父ポッシー自身は2003年のリーディングサイアーズS(GI)を勝った馬で、日本に産駒はほとんどいません。

馬名は「余計なお世話だ」を意味する英語表現 Mind Your (own) Business をもじったもの。調教師は2015年のロードリック・ロドリゲス、2016年のロバート・ファルコン・ジュニアを経て、2017年からチャド・サマーズが管理しました。

2歳(2015年)— 4戦して未勝利

サラトガ競馬場でデビューして2着。この年は4戦して1勝もできませんでした。のちにGIを3勝する馬が、2歳時は未勝利のまま終わっています。

3歳(2016年)— 初勝利からマリブSでGI制覇

日付レース距離着順鞍上メモ
2016年7月サラトガ・アムステルダムS(GII)ダ1300m1着重賞初制覇
2016/08/27サラトガ・キングスビショップS(GI)ダ1400m5着ヴェラスケス
2016/09/24パークス・ギャラントボブS(GIII)ダ1200m2着ヴェラスケス
2016/11/05サンタアニタ・BCスプリント(GI)ダ1200m2着J.ロザリオGIで2着
2016/12/26サンタアニタ・マリブS(GI)ダ1400m1着J.ロザリオGI初制覇

3歳夏に初勝利を挙げると、アムステルダムステークスで重賞初制覇。秋にはブリーダーズカップ・スプリントで2着に食い込み、年末のマリブステークスでGIタイトルを獲得しました。2歳時に未勝利だった馬が、3歳の1年でGI馬になったことになります。

4歳(2017年)— ドバイゴールデンシャヒーン制覇

日付レース距離着順鞍上メモ
2017/02/25ガルフストリームパークスプリント(GIII)ダ1300m2着J.ロザリオ
2017/03/25メイダン・ドバイゴールデンシャヒーン(GI)ダ1200m1着J.ロザリオ世界最高峰のダート短距離GI
2017/07/08ベルモント・ベルモントスプリント選手権(GII)ダ1400m1着J.ロザリオ
2017/08/26サラトガ・フォアゴーS(GI)ダ1400m6着J.ロザリオ
2017/11/04デルマー・BCスプリント(GI)ダ1200m3着J.ロザリオ
2017/12/02アケダクト・シガーマイルH(GI)ダ1600m2着I.オルティス

4歳の主戦場はダート1200〜1600m。ドバイのメイダン競馬場で行われるドバイゴールデンシャヒーンを制覇し、世界のダートスプリント王になりました。秋はBCスプリント3着、シガーマイルH2着と、GIで安定して上位に来ています。4歳時は6戦2勝

5歳(2018年)— ドバイ連覇、そしてBCクラシックへ

日付レース距離着順鞍上メモ
2018/02/09アローワンスダ1400m2着I.オルティス始動戦
2018/03/31メイダン・ドバイゴールデンシャヒーン(GI)ダ1200m1着J.ロザリオ連覇
2018年9月チャーチルダウンズ・ルーカスクラシック(GIII)ダ1800m1着距離を延ばして重賞制覇
2018/11/03チャーチルダウンズ・BCクラシック(GI)ダ2000m11着ガファリン現役最後のレース

5歳はドバイゴールデンシャヒーンを連覇。秋には距離を1800mに延ばしてルーカスクラシック(GIII)も勝ちました。短距離馬が中距離重賞を勝ったことで、最後の目標はダート2000mのブリーダーズカップ・クラシックに設定されます。

しかし結果は11着。これが現役最後のレースになりました。

引退 — 2018年11月14日

2018年11月14日に引退が発表されました。チャド・サマーズ調教師は「100%を発揮できなかったあのレースを最後にはしたくなかった」と語っています。

通算成績は25戦8勝[8-10-3-4]、獲得賞金427万9,566ドル。GI3勝(ドバイゴールデンシャヒーン2回、マリブS)に加え、GIでの2着が4回・3着が1回という安定感がありました。

年齢別サマリー

年齢(年)戦績主な成績
2歳(2015年)4戦0勝デビュー戦2着。未勝利のまま終える
3歳(2016年)アムステルダムS(GII)/マリブS(GI)/BCスプリント2着
4歳(2017年)6戦2勝ドバイゴールデンシャヒーン(GI)/ベルモントスプリント選手権(GII)
5歳(2018年)ドバイゴールデンシャヒーン(GI・連覇)/ルーカスクラシック(GIII)
通算25戦8勝GI3勝・獲得賞金427万9,566ドル

種牡馬入りの背景

2018年5月、吉田照哉氏が所有権50%を取得

日本での種牡馬入りが決まったのは、現役中のことでした。2018年5月、社台ファームの吉田照哉氏が所有権の50%を取得。年内は現役を続け、シーズン終了後に日本で種牡馬入りするという段取りが、この時点で決まっています。

つまりBCクラシック11着は「引退レース」としてあらかじめ想定された一戦でした。

2019年1月27日、社台スタリオンステーションで供用開始

2019年1月27日、北海道安平町の社台スタリオンステーションで供用を開始。初年度の種付料は200万円でした。

当時の日本のダート種牡馬市場は、ヘニーヒューズ、シニスターミニスター、パイロといった米国系が中心。そこにドバイゴールデンシャヒーン連覇という明確な世界実績を持つ馬が加わったことで、初年度から155頭を集めました。

2022年、ファーストシーズンサイアーチャンピオン

初年度産駒がデビューした2022年、日本のファーストシーズンサイアー(新種牡馬)チャンピオンになりました。同年暮れにはデルマソトガケが全日本2歳優駿(JpnI)を制覇

翌2023年、そのデルマソトガケがUAEダービー(GII)を勝ち、ブリーダーズカップ・クラシックで2着という結果を出します。この活躍を受けて2023年の種付料は400万円へ引き上げられ、種付け頭数も211頭まで伸びました。

2026年6月、種付け後に急死

2026年6月、種付けを終えた後に体調が急変し、13歳で急死しました。社台スタリオンステーションの徳武英介場長は「突然のことで驚きました」とコメント。吉田照哉氏も「いい子供を出していたから本当に残念です」と語っています。

一口馬主にとって重要なのは、今後の供用がないという事実です。2026年の種付けが最後になるため、生まれてくる産駒は2027年産までで打ち止め。2026年度に募集されている2025年産は、彼の産駒に出資できる残り少ない機会のひとつということになります。

種付け料と種付け頭数の推移

年度供用年数種付料種付け頭数登録頭数代表産駒
2019年1年目200万円155頭103頭ホウオウビスケッツ
2020年2年目200万円141頭88頭アムールドパリ
2021年3年目200万円95頭60頭マピュース
2022年4年目200万円110頭71頭マジッククッキー
2023年5年目400万円211頭138頭ビスケットサンド
2024年6年目300万円79頭55頭
2025年7年目200万円81頭
2026年8年目200万円※6月に死亡

2023年の400万円・211頭が評価のピークでした。その後は200万円まで戻り、頭数も80頭前後で推移しています。2026年度の募集馬(2025年産)は、種付料300万円だった2024年の配合です。

マインドユアビスケッツ産駒の最新成績データ

JRAでの年度別成績(2026年8月現在)

年度リーディング順位出走頭数勝馬頭数勝馬率EI入着賞金代表馬
2026年31位111頭18頭16.2%0.714億2,785万円マイノワール
2025年26位120頭37頭30.8%1.068億4,627万円ホウオウビスケッツ
2024年33位124頭27頭21.8%0.826億7,023万円ホウオウビスケッツ
2023年46位115頭22頭19.1%0.524億232万円メイクザビート
2022年73位60頭18頭30.0%0.552億1,364万円デルマソトガケ
累計260頭88頭33.8%0.6925億6,032万円ホウオウビスケッツ

2025年にEI1.06と初めて平均を超えましたが、2026年は0.71に戻っています。累計EI0.69は平均以下で、頭数のわりに突出した1頭が出にくいタイプであることが分かります。

芝とダートの内訳

項目ダート
出走回数510戦1,487戦
勝利回数33勝108勝
勝率6.5%7.3%
平均勝ち距離1,669.7m1,636.6m

出走の73%がダート。ただし芝でも勝率6.5%と、まったく走らないわけではありません。代表産駒ホウオウビスケッツは芝の函館記念(GIII)を勝っていますダート主体だが芝もこなすというのが実態に近い評価です。

マインドユアビスケッツ産駒の主な活躍馬

馬名生年母父馬主戦績獲得賞金主な勝ち鞍
ホウオウビスケッツ2020ルーラーシップ小笹芳央22戦4勝2億9,224万円2024年 函館記念(GIII・芝)
デルマソトガケ2020ネオユニヴァース浅沼廣幸23戦4勝8,053万円(中央)2022年 全日本2歳優駿(JpnI)/2023年 UAEダービー(GII)/2023年 BCクラシック2着
マピュース2022シンボリクリスエス吉本雄二12戦3勝9,964万円2025年 中京記念(GIII)
アッチャゴーラ2020ゴールドアリュール吉田千津32戦4勝9,702万円2025年 桶狭間S(3勝クラス)
アムールドパリ2021サンデーサイレンス吉田千津16戦4勝7,964万円2025年 是政S(3勝クラス)
ツインクルトーズ2020サクラバクシンオー岡田牧雄30戦4勝7,696万円2025年 淀屋橋S(3勝クラス)
フルメタルボディー2020ダンスインザダーク社台レースホース21戦4勝7,499万円2025年 トリトンS(3勝クラス)
マイノワール2021ハービンジャーキーファーズ19戦4勝7,028万円2026年 観月橋S(3勝クラス)

デルマソトガケは、この種牡馬の評価を決定づけた1頭です。2歳暮れに全日本2歳優駿を勝つと、3歳でUAEダービーを制し、ブリーダーズカップ・クラシックで2着。ケンタッキーダービーにも出走(6着)しました。父がドバイのダート短距離王、その産駒が米国のダート2000m最高峰で2着というのは、日本の生産界にとっても大きな出来事でした。

一方、ホウオウビスケッツは芝の函館記念(GIII)を勝ち、獲得賞金は産駒最高の2億9,224万円。ダート種牡馬というレッテルだけでは説明できない幅があります。

データから見えてきた産駒の傾向

  • 勝ち上がり率は33.8%…260頭出走/88頭勝馬。標準的な水準で、極端に高くも低くもありません
  • ダート主体、ただし芝も走る…出走の73%がダート(勝率7.3%)、芝も510戦33勝(6.5%)。芝の重賞勝ち馬(ホウオウビスケッツ・マピュース)も出ています
  • 距離はマイル前後…平均勝ち距離は芝1,670m・ダート1,637m。父は1200mのGI馬でしたが、産駒はもう少し距離が持ちます
  • EIは伸び悩み…累計0.69。2025年に1.06まで上げましたが2026年は0.71。層は厚いが効率は平均以下という評価が続いています
  • 2歳から動ける…デルマソトガケが2歳暮れに全日本2歳優駿を制覇。2022年のファーストシーズンサイアーチャンピオンでもあり、早い時期に結果が出るタイプです
  • タフに使える…アッチャゴーラ32戦、ツインクルトーズ30戦など、数を使える産駒が目立ちます
  • そして、もう増えない…2026年6月に急死。2027年産が最後の世代になります

マインドユアビスケッツ産駒についてよくある質問

Q. 急死したことは出資判断にどう影響する?

A. 2つの見方があります。ネガティブ面は今後の産駒成績の積み上げが止まること。種牡馬の評価が上がっていく前提での「将来の募集価格上昇」は望めません。ポジティブ面は希少性で、産駒が活躍した場合、残された世代の価値は相対的に上がります。ただし一口出資はその馬自身が走るかどうかが本質なので、判断材料としては限定的です。

Q. 芝とダート、どちらを狙う?

A. 基本はダートですが、芝も選択肢です。出走の73%はダートである一方、産駒最高賞金のホウオウビスケッツは芝の函館記念を勝ち、マピュースも芝の中京記念を勝っています。母系が芝寄りなら芝で使えるという柔軟性があります。

Q. 距離適性は?

A. 1400〜1800mが中心です。父自身はダート1200mのGI馬でしたが、産駒の平均勝ち距離は芝1,670m・ダート1,637m。父よりも距離が持つのが特徴で、デルマソトガケはダート2000mのBCクラシックで2着しています。

Q. 一口出資ではどう考えればいい?

A. 勝ち上がり率33.8%は標準、EI0.69は平均以下。数字だけで積極的に買う種牡馬ではありません。ただしデルマソトガケ・ホウオウビスケッツのように上振れる個体は出ており、募集価格が抑えめの馬で狙うのが現実的な向き合い方です。

社台・サンデー・シルクの募集馬(2026年度募集・2025年産)

マインドユアビスケッツ産駒の3クラブでの募集は社台3頭・サンデー0頭・シルク2頭です(2026年8月時点)。生産牧場が社台ファームに集中しているのが特徴で、これは吉田照哉氏が所有権の半分を持っていたことと無関係ではありません。

社台サラブレッドクラブ(3頭)

募集馬母父生年月日生産牧場予定厩舎募集総額一口価格
エミーズプライドの2025キングカメハメハ5/4生社台ファーム伊藤圭三3,600万円90万円
キスミーワンスの2025ネオユニヴァース3/20生社台ファーム新規開業予定2,400万円60万円
オンラインドリームの2025Frankel2/11生社台ファーム伊坂重信2,000万円50万円

サンデーサラブレッドクラブ(0頭)

2026年度のサンデーサラブレッドクラブに、マインドユアビスケッツ産駒の設定はありません。同クラブの生産はノーザンファームが中心で、社台ファーム産に偏るこの種牡馬とは接点が少なくなっています。

シルクホースクラブ(2頭)

募集No募集馬母父予定厩舎生産牧場一口価格
37メリーウィドウの25ゴールドアリュール浅利英明社台コーポレーション白老ファーム80,000円
79グリモリオの25エピファネイア西村真幸ノーザンファーム60,000円

そのほかのクラブ(4頭)

クラブ募集馬母父生産牧場一口価格
G1サラブレッドクラブシルバースミスの2025オルフェーヴル追分ファーム80万円(募集終了)
G1サラブレッドクラブスカイナイルの2025Pioneerof the Nile社台ファーム50万円(募集終了)
キャロットクラブグラッブユアコートの2025ゴールドアリュールノーザンファーム18万円
グリーンファームハルワタートの2025ロードカナロア社台ファーム7万円

※募集状況は変動します。最新の情報は各クラブの公式サイトでご確認ください。

キャロットクラブのグラッブユアコートの2025は、3勝クラス勝ちのアッチャゴーラ(獲得賞金9,702万円)の全弟妹にあたります。同じ母から同じ父で結果が出ている配合です。

出資判断のヒントとまとめ

  • 数字の現在地…累計勝馬率33.8%・EI0.69。リーディングは26〜33位で、効率は平均以下という評価が続いています
  • 最大の実績…デルマソトガケの2023年ブリーダーズカップ・クラシック2着、UAEダービー制覇。世界の頂点に手が届いた産駒を出しました
  • ダート主体、芝もあり…出走の73%がダート。ただし産駒最高賞金のホウオウビスケッツは芝の函館記念勝ち。母系次第で芝も選べます
  • 距離は1400〜1800m…父は1200mのGI馬でしたが、産駒はもう少し持ちます
  • 2歳から動ける…2022年ファーストシーズンサイアーチャンピオン。早期からの結果が期待できます
  • 2026年6月に急死…2027年産が最後の世代。今後の評価上昇による募集価格の上振れは期待できません
  • 向いている人…募集価格の手ごろなダート馬で、2〜3歳から出走が見たい人。反対に、種牡馬の将来性そのものに投資したい人には向きません

父の産駒傾向を横断で比較したい方は種牡馬考察まとめをご覧ください。

2026年度の募集馬については、サンデーサラブレッドクラブ募集馬一覧シルクホースクラブ募集馬一覧もあわせてどうぞ。

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更新履歴

  • 2026年8月22日…新規公開(2026年8月時点のデータ・2026年度募集馬に対応)
  • 2026年8月22日…訂正:父と母父の表記に誤りがありました(誤:父マニングス・母父Successful Appeal → 正:父ポッシー・母父Toccet)。お詫びして訂正します。

出資馬選びに迷ったら

「この父の産駒はどう走るのか」を、産駒成績データ・勝ち上がり率・活躍馬・各クラブの募集状況までまとめています。データは定期的に更新中です。

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